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2万アクセス記念句会
2004.10.25
印象吟題「囲碁をする子どもたち」
【選者】五人共選
・加藤鰹
・荻田飛遊夢
・板垣孝志
・小林信二郎
・佐野由利子
(敬称略)
加藤鰹 選
【特選】
神の手がイタズラをする多数決
荻田飛遊夢
【秀句】
人生の岐路四つ辻に石を置く
板垣孝志
白黒はついたが心受け入れず
山本トラ夫
初恋のかたちになってゆく碁石
門脇かずお
【佳句】
ライバルがロダンにかわる盤の前
中前 棋人
あるんだなー白黒つけにゃいかん時
川島五貫
床屋の子後ろに立ってハイポーズ
酒井可福
削除キーない少年の白き夢
荻田飛遊夢
白か黒つけてはならぬものもある
塚本一道
ぺきぺきと音をたてたぞ芽が出るぞ
塚本純子
ハタ目だとよく見えるのを学ぶ石
川島五貫
可能性という宝石ザックザク
佐藤明美
私メは性根の悪いガキでした
山本トラ夫
そんなには悪くないかも なあ未来
館長
(選後評)
「印象吟とは何か」よく解っていない句が半数以上あった。
課題の画像をよく見て、そこからいかにイマジネーションを膨らませることが出来るかが勝負となる。
つまり「囲碁」「白黒」「子供たち」を安易に詠むのだったら、画像は不要、囲碁」という課題吟で事足りるのである。
そんな中、特選・秀句は課題に付かず離れず、巧みな表現で「人の世」を詠っていた。
荻田飛遊夢 選
【特選】
次の手を出せないままに夜が明ける
加藤鰹
【秀句】
妹を紹介しろよ敗けてやる
長澤アキラ
人生の岐路四つ辻に石を置く
板垣孝志
白か黒つけてはならぬものもある
塚本一道
【佳句】
一番になって一緒の帰り道
提坂まさえ
悪いけどガキの頃からケンカ好き
水品団石
前後左右どっち向いてもある未来
門脇かずお
ぺきぺきと音をたてたぞ芽が出るぞ
塚本純子
ふんぎりがつかずもじもじ木偶の性
堀内しのぶ
勝負とは辛い切ない物語
永田のぶ男
無邪気さの中に煌めく才知みる
佐野由利子
思案中戦略だけは負けないよ
山本真樹子
可能性という宝石ザックザク
佐藤明美
無限大まで膨らます子らの夢
望月弘
<句評>
・特選句
私はいつもそうだ、優柔不断ではなく、「あれもこれも」と考えすぎてしまう。
ズバリどちらかを決断してしまえばスッキリするものを、自己満足の最善策で躊躇する。
ただ、睡魔のほうが強いらしく、悩みながらも寝てしまうのも事実・・
矛盾しているようだが、それが私である。
<選後評>
課題の写真からの連想が難しいのか?、作句も選句も困難だったのが第一印象。
ただ、碁を打つ少年達をそのまま情景描写しただけでは川柳と呼べない。
その先のドラマ、人間の心の深部まで掘り下げてくれた句を上位に抜かせていただいました。
板垣孝志 選
【特選】
前後左右どっち向いてもある未来
門脇かずお
【秀句】
ライバルがロダンにかわる盤の前
中前棋人
この頃は楽しかったと棋聖言う
関志高
無限大まで膨らます子らの夢
望月弘
【佳句】
あるんだなー白黒つけにゃいかん時
川島五貫
ファミコンを碁石に変えて見る世界
山本野次馬
楽しいねうるさい親がいないから
関志高
棋士目指すちびっ子達の瞳が光る
薮崎千恵子
勝負とは辛い切ない物語
永田のぶ男
十年後見ててよ僕が名人さ
佐藤明美
無邪気さの中に煌めく才知みる
佐野由利子
ハタ目だとよく見えるのを学ぶ石
川島五貫
そんなには悪くないかも なあ未来
館長
いつだって本気を出して勝負する
塚本一道
(選後評)
【特選】
子供達の生き生きした表情と、碁盤の前後左右・そして未来。見事にマッチした句。
【秀句】
・ここにロダンを持ってきた作者のセンスと発想力に拍手
・多分、棋聖はそう言うだろうね。名人とか呼ばれた時から無邪気とかいう大切なものはなくしちゃうもんね。
・世の中暗いから、せめて川柳の中だけでも明るい未来になって欲しいから、前向きな句にお礼を込めて・・・
小林信二郎 選
【特選】
そんなには悪くないかも なあ未来
館長
【秀句】
私メは性根の悪いガキでした
山本トラ夫
あるんだなー白黒つけにゃいかん時
川島五貫
ぺきぺきと音をたてたぞ芽が出るぞ
塚本純子
【佳句】
ファミコンを碁石に変えて見る世界
山本野次馬
悪いけどガキの頃からケンカ好き
水品団石
楽しいねうるさい親がいないから
関志高
白黒はついたが心受け入れず
山本トラ夫
棋士目指すちびっ子達の瞳が光る
薮崎千恵子
ハタ目だとよく見えるのを学ぶ石
川島五貫
白黒をはっきりしたい恋の中
山本治
次の手を出せないままに夜が明ける
加藤鰹
神の手がイタズラをする多数決
荻田飛遊夢
豆囲碁士まっさらへ掛け白と黒
風間和子
(選後評)
ファミコン ゲーセン 遊びは多様化しているが、囲碁楽しむ(苦しむ)子供たちに良い未来が来ますように
天災が続く日本によい明日が・・・未来のある、明るい句を取りました。
佐野由利子 選
【特選】
少年の脳を燃やして碁盤の目
風間和子
【秀句】
人生の岐路四つ辻に石を置く
板垣孝志
白か黒つけてはならぬものもある
塚本一道
白黒はついたが心受け入れず
山本トラ夫
【佳句】
ちびっ子の頭脳碁石をインプット
薮崎千恵子
カテキンが悪玉退治にやってきた
山本治
前後左右どっち向いてもある未来
門脇かずお
卵から棋聖生まれる日の予感
望月弘
棋士目指すちびっ子達の瞳が光る
薮崎千恵子
白黒をはっきりしたい恋の中
山本治
思案中戦略だけは負けないよ
山本真樹子
可能性という宝石ザックザク
佐藤明美
そんなには悪くないかも なあ未来
館長
いつだって本気を出して勝負する
塚本一道
(選後評)
子供達が楽しんで囲碁を打っている状況から、特選句を選びました。
「脳を燃やして」の中七が、子供囲碁を上手く表現していると感心しました。
秀句3句は、囲碁から発想を大きく広げ、印象吟に相応しい句です。
以上です。選句の大任を有難う御座いました。良い勉強をさせて戴きました。